Case導入事例
AutoDateのメリットは業務効率化だけじゃない。住宅検査の「家守り」社が、あきらめかけていた案件を受注できた理由
住宅会社から戸建て住宅の点検や検査を請け負う、株式会社家守りは、検査や点検の結果をまとめたレポート作成などのさまざまな業務にAutoDateを活用。業務の効率化だけでなく、自社サービスの付加価値向上にもつなげています。同社の常務取締役、中嶋浩介さんに聞きました。
[サマリ]業務効率化だけでなくサービスの付加価値も向上
【導入背景】
煩雑なレポート作成作業に悩み、RPAを試したが断念
・発注元の住宅会社によって、検査のポイントや書式が異なるため、レポート作成の作業が煩雑。人手も時間もかかっていた。
・RPAを導入しようとしたことがあるが、うまくいかず断念。
・ネット広告でAutoDateを知り、アウトプットのカスタマイズができそうだと感じて問い合わせた。
【活用方法】
業務の流れを見せて質問に答えるだけで導入
・要件定義が必要なく、オンラインで業務の流れを見てもらって質問に答えるだけ。業務フローの設計からすべて任せることができ、導入が楽だった。
・最初は試験的に、点検・検査作業のスケジュール作成作業に導入。効果が高かったため、点検・検査結果をまとめたレポート作成や、経理業務、経営管理など、ほぼすべての部署で導入している。
【導入後の変化】
業務の効率化に加え、受注にもつながった
・業務効率化により、スタッフがコア業務に集中できるようになった。
・これまでは、レポート作成業務のパターンが増えるたびに人を増やしていたが、その必要がなくなった。
・これまでできなかったタイプのレポートを作成して提出できるようになり、受注につながった。お客さま企業にも喜ばれ、サービスの付加価値向上につながっている。
・経営層が自らおこなっていた集計作業の削減を目的に経営管理にも導入、経営判断に集中できるようになることを期待。
[事業紹介]株式会社家守り
家電量販店大手のヤマダホールディングス傘下で、新築住宅の第三者検査や既存住宅の定期点検などをおこなう。全国の住宅会社から、工事中の住宅の検査や、完成した住宅の定期点検などを請け負っている。
※WEBサイト:https://iemamori.co.jp/
[導入背景]煩雑なレポート作成作業に悩み、RPAを試したが断念
—— どのような課題を抱えていたのでしょうか。
中嶋: 私たちは、全国の住宅会社から、戸建て住宅の点検や検査を請け負っています。例えば、決められた場所に釘が打ってあるかといった細かいところまで確認し、施工基準通りに工事がおこなわれているかを検査したり、完成した住宅についても、入居後に使い勝手が悪いところや不具合がないかを点検したりします。これらの結果は、すべてレポートにまとめ、発注元の住宅会社に報告します。
このレポート作成の作業が非常に煩雑で、人手も時間もかかっていたのが悩みでした。住宅会社によって、検査・点検の項目が異なっているほか、求められるレポートの書式も違います。そのため、なかなか自動化したり、作業を切り出して外注したりするのが難しかったのです。
—— AutoDate以外の方法を検討されたことはありますか。
中嶋: 実はRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:ソフトウェアロボットによる業務自動化システム)を試したことがあるのですが、“玉砕”でした。専門知識がない中、みんなで試行錯誤しながらやってみたのですが、テンプレートすら作れませんでした。エラーが出るばかりで全く動かず、2、3カ月で断念しました。
—— どのようなきっかけでAutoDateを知ったのでしょうか。
中嶋: 2022年の5月に、Web広告を見たのがきっかけです。「半自動」という言葉に反応しました。アウトプットについても、こちらの希望通りにカスタマイズできそうだと思い、問い合わせたところ、できそうだという回答だったので、まずは検査・点検のスケジュール作成に導入することにしました。
[活用方法]業務の流れを見せて質問に答えるだけで導入
—— 最初は検査・点検のスケジュール作成に導入したとのことですが、具体的にはどのような作業ですか。
中嶋: 毎日「明日は誰が何時に、どこで検査・点検の作業を行うか」というスケジュールをエクセルで組み、午後1時ごろまでにシステムに登録しなくてはなりません。作業担当者はこのシステムを見て、翌日の予定を確認するので、システムへの登録を時間通りに終わらせる必要があるのですが、毎日すべての作業を1時間~1時間半ほどで終わらせる必要があり大変でした。この一連の作業にAutoDateを導入しました。
—— 導入にはどれくらいかかりましたか。
中嶋: 1カ月ほどで試運転をし、最初に問い合わせをしてから2カ月弱で本格稼働しました。
通常のシステム導入だと、要件定義などが必要です。業務を洗い出してシステムに当てはめなくてはならないため複雑ですし、作成が大変なので、私もほかの社員も、要件定義が大嫌いなんです。
しかしAutoDateの場合は、こちらで業務を分析したりする必要がまったくなく、業務フローの分析や整理は、すべてお任せできました。普段の作業の様子をオンラインで見てもらい、あとは質問に答えるだけ。つまり、すべて“受け身”の作業で済んだので、非常に負担が少なかった。導入が非常にスムーズで楽だったことに驚きました。
—— 点検・検査のスケジュール作成に導入されたあとは、どのように展開されたのでしょうか。
中嶋: 導入が楽で、効果も高かったので、工事中の住宅の検査を担当する部門、入居後の点検をおこなう部門、経理部門でも導入しています。経営管理部門でも、最近導入し始めたばかりです。営業部門は事務作業がほとんどないので入れていませんが、それ以外はほぼすべての部門で活用しています。
—— どのように広げていったのでしょうか。
中嶋: 多少、トップダウンで進めたところはあります。なかなか現場の担当者から「この作業を外に切り出してほしい」というのは、上がってこないんです。こうした日常のルーチンは、担当者にとっては当たり前の作業になっていて、大変ではあっても業務は回るので、それを切り出してアウトソースした方がいいという発想にはなりません。
ただ、経営目線で考えると、毎日社内で手間をかけてやるよりも、外に出した方がコストも安く済みますし、社員にはもっとコア業務に集中してもらう方がいいのです。
—— 経営管理部門では、どのように活用していますか。
中嶋: 現在、業務に関するシステムはバラバラで、例えば売り上げや販売管理費を出そうとしても、異なるシステムから情報を集めてこなくてはならず大変ですし、ミスも生まれやすい。しかも、こうした作業の多くを、役職が高い人が自分でやっていました。
それをAutoDateにお願いして、これまで集計作業にかけていた時間を、経営判断に使うようにしています。会社として次の手をどう打つかといった判断は、とにかく早い方がいいですし、親会社のヤマダホールディングスへの報告も早く出したい。管理職の秘書的な役割を、AutoDateに担ってもらっているイメージです。
[導入後の変化]業務の効率化に加え、受注にもつながった
—— AutoDateの導入で、どのような効果が表れていますか。
中嶋: 「AutoDateのお蔭で、月○時間分の作業が効率化」「残業を○時間減らすことができた」などの、数字は出せていないのですが、業務の効率化は実現できていると思います。これまでは、発注元の住宅会社から新しいパターンのレポートを求められると、担当者を増やして対応せざるをえなかったのですが、その必要がなくなったのは大きいです。
ただ、実はAutoDateが新規の受注につながった事例があり、サービスの付加価値が向上していることのインパクトが大きいです。
検査や点検の結果は、担当者がシステムにデータを入力し、それをレポートの形にアウトプットしてお客さま企業に納品しているのですが、ある案件で、非常に短い納期でデータを加工して、通常とは違う項目の情報を盛り込んで納品することを求められたのです。
当初私たちとしては、あまりに工数がかかるため、費用対効果に合わないとしてお断りする方向で考えていました。ただ「もしかしたら」と思い、AutoDateでこうした対応が可能か問い合わせたところ、「できる」という返事をいただきました。それで、お受けできることになり、受注につながったのです。ほかの検査会社ではやっていない対応だったので、競争優位になりますし、営業の担当者も非常に喜びました。
―― お客さまに納品するアウトプットの質に関わりますから、サービスの向上につながりますね。
中嶋: そうなんです。今お話ししたのは新規の受注につながった件ですが、既存のお客さまに対しても、これまで出せなかった月次レポートが出せるようになって喜ばれています。どういった項目でNGになりやすいかといった傾向を数値化し、わかりやすいグラフにしてお渡ししています。その価値はとても高く、大変喜んでいただいており、リピートにつながっていると思います。
私たちは住宅の検査や点検をする会社なので、言われた通りの検査や点検をおこなうのは、言ってみれば当たり前のサービスです。しかし、その結果を分析して「御社の住宅の強みはここで、弱みはこういったところなので、こうしたらいいのでは」と、1段階踏み込んだ話ができれば、私たちのサービスの価値を高められます。
最近は低い価格で検査・点検サービスを提供する会社が増えてきていますし、一時は私たちも価格競争に巻き込まれそうになったことがあります。もちろん、私たちもコストを下げる努力は継続的にしていますが、やはりお客さまに喜んでいただける付加価値を提供することで、選ばれるようになりたいのです。
AutoDateは、その武器になってくれています。お客さまが求めているアウトプットを、早く出せるという点も大きなメリットです。「こんな対応ができますか?」と言われても、できるかできないかの回答を出すまでや、サービスの開始までに時間がかかると、その間に競合に取られてしまいます。AutoDateの、導入に時間も手間もかからないという特長が、大きく効いてきます。
―― 今後、AutoDateをどのように活用したいと考えていますか。
中嶋: これまでは、現在会社の中でおこなっている業務について、煩雑な部分を切り出してAutoDateにお願いしてきましたが、最初からAutoDateを組み込んだ業務フローを作った方がいいのではないかと思っています。「AutoDateありき」で考えた方が、シンプルで効率的な業務フローになるのではないかと。
同様に、先ほどお話しした事例のように、AutoDateの活用を前提に、よりお客さまの満足度の高い、他社がやっていないサービスも提供していきたいですね。
[導入検討中の方へ]業務が属人化しやすい小規模の企業にも大きなメリット
—— AutoDateは、どのような企業にお勧めできますか。
中嶋: 規模の小さい企業だと、「その業務がわかるのは1人しかいない」ということが起きがちです。すると、ノウハウがその人の頭の中にしかないので、いくら「作業が煩雑で手間がかかるから外注したい、ほかの人に引き継ぎたい」と思っても、引き継ぎ作業が大変すぎるために、それができないことが多い。
しかしAutoDateの場合は、自分たちでマニュアルを作ったり、業務手順を整理して文書化したりする必要がありません。これまで「煩雑な作業があるけれど、切り出せない」と思っていた企業には、ぴったりだと思います。
それに何より、アウトプットが早く得られるようになるのは大きいです。やはり自動化を挟むので、人がやるより早く、正確にアウトプットが得られます。
悩んで止まっているくらいなら、相談して検討してみた方がいいと思います。
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最後までご覧いただきありがとうございました。
専門家による丁寧な点検や検査には、それをまとめる煩雑なレポート業務がつきものです。専門性が高くなればなるほど、レポートの内容は複雑になり、RPAのような画一的な規格だけでは対応ができません。
家守りさんはそんなレポート業務をAutoDateにまかせてしまうことで、社員の専門性や事業のアウトプットをより高めることに成功しました。同じような課題で悩まれている方はぜひ一度、AutoDateまでご相談ください。